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授業紹介:解剖生理学実験

2020年06月19日専攻科食物栄養専攻

 食物栄養学科では、人間の身体のしくみについて、その構造と機能に関する理解を深めることを目的とした授業科目「解剖生理学」と「解剖生理学実験」を開講しています。

 2年次前期の授業「解剖生理学実験」は、学生たちが体験から学ぶという方針で実験に取り組んでおり、学生たちに実験することの楽しさを伝えながら、新たな発見への驚きと興味を持ってもらうことができるように実施しています。

 2020(令和2)年6月15日(月)と16日(火)の両日に、「正中神経電気刺激による筋収縮の体験・観察」のテーマで実験を行いました。

 今回の目的は、上腕・前腕にある正中神経を電気刺激することで筋収縮が起こること、また、その際に生じる感覚を体験することで感覚・運動神経の働きについて理解することです。

<正中神経(Median Nerve)>

 前腕部を支配する神経で、触覚、痛覚、温・冷覚などの感覚神経および運動神経が含まれている。運動神経は、前腕屈曲筋群を主として支配している。

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慎重に電圧を調整する田淵教授

【授業で行った実験方法】

  1. 刺激電極のマイナス(-)極を上腕二頭筋遠位部内側に、プラス(+)極を肘窩に置く。
  2. 使用する刺激パラメータの刺激電圧 0~70V(ボルト)、刺激間隔 2~0.02秒間、刺激時間 0.5ミリ秒に設定する。
  3. 電気刺激装置の電圧調節ツマミを回して刺激電圧を徐々に上げていくと、前腕部近位に何かを感じる。その感覚は電圧を上げていくと徐々に遠位に移動していき、手のあたりまで到達すると、手の指がわずかに動き始める。その動きは、刺激間隔に一致して生じ(2秒間に1回)、さらに刺激電圧を上げると指から手掌、さらには前腕の屈曲へと進行していく。

※「正中神経電気刺激による筋収縮の体験・観察」は、世界の医学部で標準的に行われている生理学実験の一つであり、生体組織のうち、神経と筋が活動電位という電気現象で作動していることを理解するために考案されている。

 普段、私たちは、自分の脳から電気刺激を出して手足の筋を動かしていますが、今回の授業で人生で初めて自分の意志とは異なる「動かされる自分の手」を体感した学生たちは、驚きの声をあげていました。

 人体の不思議さ、精密さを、深く理解してほしいと思っていますので、今後も学生たちが興味を持って取り組むことができるような授業を行っていきたいと考えています。