福祉ビジネス、ソーシャルワーク、介護福祉と、広い視野で深い学び、多様な進路選択
健康福祉学科は、平成8年に介護福祉士を養成する「福祉学科」として設置されました。そのため、「介護福祉」を学ぶ印象が強いと思いますが、令和元年に「健康福祉学科」へと名称変更してからは、介護福祉に加えて、「福祉ビジネス」「ソーシャルワーク(社会福祉)」の分野の学びもできるようになりました。
短大で介護福祉士資格を取得し、さらに大学に編入学して社会福祉士資格を取得してダブル資格をめざす人、メディカルクラーク(医療事務職)として病院で働きたいと思う人、健康と福祉の学びを基盤に一般企業で働きたいと思う人等、幅広い視野で深く学び、多様な進路選択ができます。
まだ自分の進む道が決まっていない人も、コース制ではないので、自分の興味関心や将来設計に応じて、複数の分野を選択することで多くの資格取得をめざせますので、安心してください。
情報化・デジタル化に対応した授業と実習
国では、積極的に介護ロボット等の技術開発と介護現場の導入支援を行っており、福祉・介護の職場では近年、AI・ICT・介護ロボットの導入が進んでいます。
健康福祉学科では、将来を見据えて、県内でもいち早く、癒し系ロボット「パロ」を導入するとともに、情報専門の教員を配置したほか、ICTを活用した授業を展開してきました。2022年からは、新たに移乗支援ロボット「ハル」とインカムを導入、先端技術を取り入れている実習施設とも連携し、AI・ICT・介護ロボットで「進化・深化する介護」の学びを提供しています。
人々のQOLを高め、笑顔や生きがいを創り出す仕事
介護福祉士の仕事は、以前は「入浴・排泄・食事の世話」と言われていましたが、今は違っています。
介護福祉士は、利用者さんや家族、まわりの人の笑顔や生きがいを創り出す仕事です。
QOL(生活の質)という言葉には、「生命」「生活」「人生」という要素を含んでいますが、職業によってこの3つの重点の置き方が違います。例えば、看護師は「生命」に重きを置きますが、介護福祉士は「生活」「人生」に重きを置いています。介護が必要になっても、認知症や障害があっても、利用者さんが日々の生活を満足できるように、「いろいろあったけど、そこそこいい人生だった」と最後に思っていただけるように、「生活の充実」や「人生の満足」を支援する仕事です。誰一人同じ人がいないように、とても創造的で人の役に立つやりがいがある仕事です。
高齢者や障害者施設、病院での幅広い体験と介護の基本から職業倫理まで学ぶ
介護の仕事は資格がなくても施設で働くことができますが、高校を卒業してすぐに多くの職場から1つを選ぶことで、後悔することもあります。健康福祉学科で学ぶ2年間で、実習やボランティア活動などいろいろな事業所の体験ができ、自分に合った職場を探すことができます。
また、2年間という最短期間で国家資格を取得できること、介護に必要な知識や技術だけでなく、人間の尊厳を理解し、専門職として最も大切な職業倫理を学ぶことができるのは、養成校に進む大きなメリットです。
自信をもって医師、看護師等の専門職チームのスタッフに
メディカルクラークは、病院などの全般的な医療事務業務を担当する医療事務職のスペシャリストです。具体的には、医師の診療をもとに患者さんに医療費を請求したりします。病院などでは、医師をはじめ国家資格を有する専門職がチームで医療を実施しており、近年、メディカルクラークも大切な存在です。
短期大学で学ぶことで、幅広い教養を身につけること、学位を取得できること、さらに、本学では全員が介護職員初任者研修を修了し、社会福祉主事任用資格も取得できますので、これらの資格を取得することで、国家資格取得者が多い医療の現場で、専門職チームの一員として働く時の自信につながります。
専門分野の体系的な学びと一般教養で、広い視野、人間性、問題解決能力を
専門学校では、一般に特定の仕事の知識や技能など、決められた専門科目を学びます。
短期大学は、学位の取得が可能で、専門科目と教養科目をバランスよく学び、自分が学びたい科目を選択することができます。本学は、専門性と人間性を併せ持つ専門職として、社会に貢献できる人材育成をめざしています。
健康福祉学科では、人間の尊厳について学ぶ「人間の尊厳と自立」、健康について学ぶ「健康福祉論」「運動と健康」「健康スポーツ」、人間と社会について学ぶ「現代社会と人間」「コミュニケーション論」「チームマネジメントの基礎」「ボランティア演習」、情報化・デジタル化に対応した「生活と情報」「情報演習」等、様々な科目を学ぶことができます。
2025年度に実施予定の第38回介護福祉士試験からパート合格制が導入
試験制度が大きく変わることになりました。毎年、13科目での筆記試験が行われますが、それを3つのパート(科目群)に分けて、パートごとで合否判定が行われることになります。
もし不合格になったパートがあった場合、国家試験としては不合格になりますが、次年度はその不合格になったパートのみ再受験することになります。2年間有効となるため、合格したパートは、その間は受験しなくても大丈夫です。
2年を超えると、合格していたパートであっても再受験が必要です。
無利子で貸与され、勤務年数で返還免除にも
「富山県社会福祉協議会の介護福祉士等修学資金」があります。本学からも毎年10名程度が利用しています。月5万円の修学資金のほかに、入学準備金20万円、就職準備金20万円の合計160万円と、国家試験対策費8万円が無利子で貸与されます。卒業後1年以内に富山県内で、介護業務もしくは相談援助の業務に3年間就業することで返還が免除される特典があります。
そのほかにも、2年次に月額2万円が給付される生命保険協会の「介護福祉士養成給付型奨学金」も2年生を対象にあります。
また、市町村や介護保険事業所による独自の奨学金も、複数実施されています。
編入学支援のベテラン教員が小論文や面接をサポート、編入学後の就職相談も
高い社会福祉士合格率を誇る富山国際大学子ども育成学部(同じキャンパス内に立地)に編入学を希望する学生は、短大在学中に一部の科目を子ども育成学部の学生と一緒に履修することができます。編入学に要する受験料や入学金も免除されます。
編入学希望者には、編入学支援歴20年のベテラン専任教員が、小論文や面接の指導を行っています。
さらに、県外の大学に編入学した学生には、定期的にオンライン等で情報交換し、県内就職を希望する場合には、就職までをサポートします。
2年間の学生生活を豊かにする数々の活動
短大の地元、呉羽地域の住民や介護施設・事業所、自治振興会などで取り組む「つなぐ・つながるプロジェクト」や、授業でのフィールドワーク、ボランティア活動などがあります。「人や地域とつながること」の大切さと感動を学ぶことができます。
高校生活で生徒会・部活動・学校行事・ボランティア活動等に頑張っていた人なら大丈夫!
健康福祉学科では、高校生活で生徒会・部活動・学校行事・ボランティア活動等に頑張った人、高校で資格取得や検定等に積極的に取り組んだ人や、福祉・介護または関連分野で働く意欲があり、健康と福祉について関心を持っている人の入学を期待しています。
クラス担任に加え、少人数のゼミ担制もとって、きめの細かい指導・支援を行っています。
一人ひとりの学びたい思いを大切にしますので、安心してチャレンジしてください。