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豊かな自然の恵みを受ける富山湾は、温かい対馬海流と冷たい深層水で満たされ、水産資源が豊富で、天然のいけすと言われています。しかし、近年の地球温暖化の影響を受け、回遊してくる魚の種類が変わったり、沿岸の藻場が喪失し、獲れる魚が減ってきたりしています。天然のいけすと称される富山湾を維持していくためには、豊かな海を守り育て、作っていくことが急務と言われています。その一つの取り組みとして、魚津漁業協同組合が中心となり、藻場を復元し、造成する取り組み「にいかわ圏海藻による環境保全活と産業化プロジェクト」が進められています。食物栄養学科では、卒業研究ゼミを中心に、育てられた海藻(がごめ昆布や真昆布)をおいしく食べる工夫について研究しています。
富山県には昆布を使った郷土料理がたくさんありますが、北海道から乾燥して運ばれてきた昆布を使った料理で、生の昆布を食べるという食文化はありません。そこで、まずは昆布の生態を知るところから始めようと、昆布の生態や機能性について話を聞いたり、がごめ昆布と真昆布の養殖の苗付けを体験したりしました。
10mほどの太いロープに、富山県水産試験場で育ててもらったがごめ昆布と真昆布の赤ちゃん苗を縛っていきました。「大きくなあれ」と願いを込めて、解けないように、でも強すぎない様に、縛っていきました。12月冷たい富山湾に沈められ、養殖されます。
春、大きくなった昆布は、一部は食用になり、一部は海底に移植され新たな藻場になるそうです。来春、私達の昆布が出回る時に、美味しい料理レシピを添えられるよう、メニュー開発をがんばりたいとの思いを新たにしました。
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